マルニ婚(○2婚)という言葉の背景
マルニ婚(○2婚)という言葉をご存知ですか?ちょっと前まで再婚とかバツイチ婚などと言われていた「夫妻の両方、または一方が再婚である結婚」の意味です。ゼクシィさんなどが再婚のイメージをさらにポジティブに和らぐようにと願いを込め、用いるようになった新語です。おめでた婚なんて言葉もゼクシィさんからでしたね。用途として「バツイチです」と名乗らずに「マルニ婚活中です」などと自分を表現できる、ポジティブな言葉として発せられるなどの効果を求めています。確かにバツイチという言葉は少々世間体が悪く、日本の戸籍制度とその記号上仕方が無いのですが、切り返してのマルニという言葉はゼクシィさん上手く生み出したなぁと感じます。
現在の日本の再婚の割合は婚姻件数に対して26%。4組に1組が再婚という時代です。約20年前の1995年のデータが18.4%だったことから単純計算して約1.5倍の増加と社会現象として見過ごせないレベルに達しています。団塊世代から団塊ジュニア世代の人口比の高い世代が再婚時期に差しかかっており、また再婚に対するイメージが良化した事もその追い風となっていますが、それにしても大きな数字に思えます。
身の回りにも離婚された方、再婚された方っていらっしゃいますよね。筆者の周りにも実はそれなりにいらっしゃいます。「あぁ、増えたよなぁ。そういう時代だよなぁ。」と個人レベルではおぼろげに感じる物ですが、日本全体の数字として改めて確認すると驚きを隠せません。勿論離婚率自体も上昇しています。
欧米と比較すると元々日本は離婚に消極的な国でしたが、近年になってお互いの発展を意図とした関係解消に対する積極性が高まり、結果増加した離婚率とバツイチ人口がマルニ婚という新語に対する背景となります。日本の過去に無いバツイチ人口となっている現在、バツイチ者の再婚は常に需要が増している状態であり、少しでもポジティブにと込められた願いの中で生まれる新語。このマルニ婚という言葉が常用語とはなって欲しくはなく、やはり離婚率自体が下がることを筆者は望みますが、一方で再チャレンジにエールを贈る様なマルニ婚という言葉は素敵に感じます。恋愛や婚活はチャレンジ有りきのものですしね。否定よりも肯定を少し増やすこと、息苦しい現代を乗りきるにはそんな意識が大切です。