ソーシャルゲームは今も出会いツールなのか?
モバゲーを運営するDeNA社が横浜ベイスターズを買収するなど、業界としてはますます勢いを感じるソーシャルゲーム界。
パズドラを提供するガンホー社が株式の向上により時価総額1兆円を大きく超え、あの任天堂を追い抜きソニーに迫るというニュースは聞くものを驚愕させました。
しかし携帯ゲームの中でもブラウザ型ソーシャルゲームは、あのニュースで報道されるほどの自体を招いたコンプガチャを筆頭に「射幸心を煽り高額課金を促す」ものとして実態として多くのユーザーを離れさせました。
いわゆる高額課金者(通称重課金者)の撤退と、課金者が有利になるシステムゆえの嫌悪感、
敗北感による無課金者の撤退という負のスパイラルを生みだし、
現在残っているのは一部の重課金者と、無料で程々に楽しむ大多数の層とで二極化、
更にゲーム性も乏しくワンパターンな作業の繰り返しに飽きられ、栄華を誇ったソーシャルゲームのユーザーは全盛期を過ぎ壊滅傾向にあると言われます。
パズドラのヒットは単純すぎるブラウザ型ゲームに飽きた層が、ソーシャルゲームのノウハウをそのまま用いることが出来、
しかもゲームの楽しさが一定ラインを超えたものとしてユーザーに受け入れられた稀有な例であり、
決してソーシャルゲームが復興したとは言い難いものでしょう。
運営者もガンホー社のようにゲーム会社が行うものではなく、
IT事業者がゲームやゲームビジネスに乏しいまま課金ガチャの射幸心だけでユーザーをかき集めているため、悪質な運営も多いとか。
一時期18歳未満との出会いで騒がれた程の、そんな過去の巨星となったソーシャルゲーム界の中の出会いは今どのようになっているのでしょうか?
「ユーザーは明らかに減りましたね。ゲームに招待すると自分がアイテムを貰える為に仲間内でお互い招待しあうんです。会員数15万人突破などと打ち出していても、実際にプレイしているのは数%に過ぎないですよ。」
殆ど人がいないという回答。しかしその中でこんな回答が。
「人が少ないからプレイヤー同士で仲良くなっている側面はありますね。続けていると良くゲーム内で顔を合わせるプレイヤーと自然と仲良くなり、引退者が相次ぐ中でもう少し続けたいもの同士、奇妙な連帯感が生まれていますよ。運営さんの目を盗んで連絡先を交換し、健全に大人のグループOFF会などユーザーもその辺は結構楽しんでやってます。」
連絡先の交換は出会いの助長に繋がるものとしてNGだったはずでは??
「それが笑っちゃうんですけど、ステマ目的と思われるのですが運営者がTwitterをやっており、ゲームの公式アカウントに登録しろとやっていたりするんですよ。ゲーム内の名前で公式アカウントをフォローすると、必然的に罰則のない世界でお互い会話できることになります。」
※注)ステマ=ステルスマーケティング=ネット上の口コミ
なるほど。随分間の抜けた話といっては失礼ですが、IT業界による運営の筈なのに広告力に目が眩んで大きな勇み足をIT内でしてしまっていた訳ですね。
「ゲーム会社でない会社が運営しているソーシャルゲームはゲーム自体の楽しさに欠ける点などで問題を抱える上に高額課金を促す悪質なところばかりです。でも何故自分が止めないかというと周りのプレイヤーと仲良くなってしまったからでしょうね。」
ソーシャル=友達作りという面では決してまだ捨てたものでは無さそうなソーシャルゲーム。
ファーストフードや電車内でまだプレイしている姿を見かけることもありますが、
なるほど、リアルな出会いにも繋がっているのであればゲーム性以外の魅力として、今後も何らか生き続けていくものなのでしょうね。