プロ野球は今も安定したデートコースなのか?
プロ野球番組の視聴率低下が激しいと叫ばれています。正直な所、何を今更という感覚です。朝の出社時刻を遅くシフトする傾向にある昨今、野球人気を支えている筈の層の勤務時間は定時なら夜7時、1時間残業すれば夜8時です。帰った頃には野球中継終わっています。企業に限らず様々な分野で勤務体系は夜遅い時間にシフトし、スタジアムもTV観戦も遠のく余り。さらにサービス残業という日本特有の悪癖は個人の収入低下を招き、趣味に使える金銭を大幅に削っています。結果、本当に好きな人でない限りスタジアムに足を運ぼうと思うことは減り、興味の喪失を招いています。プロ野球が財界に密接しているのであれば、国内の経済事情が何を引き起こしているかきちんと目を向けて欲しいものですね。サッカーのように週2試合などであれば情報を追いかけることは苦ではないですが、連日試合がある点で情報を追うにも一苦労なスポーツです。現在の野球は真のファン数を問われている時代といえるでしょう。
さて、一方でカープ女子などまだまだ元気なファンも一杯います。サッカーのセレッソ大阪にも共通するのですが、この2チームは選手の意向や経営との兼ね合いで活躍した人気選手を放出、結果若手を起用するしかないという共通項を持っています。しかし若手選手の人気から女性からの支持が厚く、女性が足を運びやすい環境にあるために男性をも巻き込み稀有な流れでファンの拡大に繋がっています。女子を観戦に誘いやすいチームですから男子も黙っていないですよね。若手の積極的起用といえばイメージは良いのですが、そうではなく上位チームや金満チーム又海外に選手を奪われての結果ですのでチームには更なる奮起を期待したいところです。現在の人気は若手に対する瞬間的な支持でもあるため次の人気選手の放出が大幅なファン離れを引き起こす可能性があり、選手ではなくチームが愛されるような試合を見せ続ける必要がありますから。
過去は立派なデートコースだったプロ野球ですが、全体としては人気の地盤沈下を起こし、上記のような例外を除けば男性のみならず女性からも興味を失っている傾向にあるのは事実でしょう。野球に少し知識がある、また興味があり観戦しても良いという層を大幅に減らし全く興味がないという層が拡大された今、お互いに野球好きでないとデートコースとしての価値は結論を言えば寂しくも非常に厳しい局面にあるのではないでしょうか。女性が男性に求めるデートコース、その選択基準「自分だけが好きな趣味を強要するな」と女性側も一定の興味がないものはデートコースとして楽しめないという背景において、女子も男子も興味が湧くようなプロ野球の巻き返しを期待したいところです。