第1回:[予備知識]自分の中のポジショニング
「おおおお……って、どんなすごいものが来るのかと思っていたら、マルがいくつも重なっているだけじゃないですかぁ!」
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それでは、この図の見方を解説いたします。まず中心円の、そのさらに真ん中に本人が位置しているとする。 この円を仮にAゾーンとします。 そこからひとつ外側の円に移動するたびに、それぞれBゾーン、Cゾーンとし、さらに円の外側をDゾーンとします。A~Dゾーンと名前をつけたこの3つの円とその外側は、親しさの度合いを視覚的に表すものです。 まず、人は他人に出会うと、必ずこのうちどこかひとつのゾーンに相手をポジショニングします。 この時、本人に近いゾーン、つまりAゾーンにポジショニングした場合は大変親しみを感じているということになり、逆にCゾーン、その外側であるDゾーンへのポジショングは、それほど親しみを感じられないということを意味します。 |
「六本松君!大丈夫か~? ついてきてるか~?理解できてるか~?」
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Aゾーン… 絶対的な信頼感を抱いており、本音を語り合える間柄。 大親友、恋人、家族などがこれにあたる場合が多いです。 Bゾーン… それなりに信頼もあり、ある程度は秘密を打ち明けたりもします。 いわゆる「気の置けない」相手。 親しい友人、特に仲のいい遊び相手、相談相手などがこれにあたりますね。 Cゾーン… 知り合い。遊びに行ったり、話したりすることもありますが、深い付き合いではありません。 同級生、同僚、趣味の友人などといったところでしょうか。 Dゾーン… 顔見知り程度の相手。 挨拶したり、立ち話したりすることはあります。 他クラスの同級生、他部署の同僚、ご近所さんなどがこれにあたります。通常、初めて出会った相手はDゾーンにポジショニングされますが、これは可変的なもので、その後判明する性格、趣味、環境、波長が合う・合わないなどの理由で、他のゾーンに再ポジショニングされることが多く出てきます。 いわゆる「仲良しになる」「嫌いになる」「ウマが合わない」「縁遠くなる」と言われるものです。 一時的にせよポジショニングがなされた後は、そのゾーンの守備範疇を出ない行動をとることで、人間関係のバランスを崩さないように相手と付き合っていくことになるのです。 |
「どうだ、だいぶ理解できてきただろう?」
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研究員紹介 | |
所長 チビ・デブ・ハゲ・オヤジとモテ要素は何ひとつないのに、なぜか彼女が切れたことのない謎のおっさん。女友達も多い。趣味は女性Watching |
六本松研究員 マジメ一徹の青年研究員。マジメすぎて、それがお笑いの域にまで達してしまうことも。所長に憧れて研究所入りした29歳。独身 |