【第21回】スケジューリング?
新人社員ナルミの「教えて編集長!」。第21回目は、“スケジーュリング”ということについて
私達はよく「指示待ち世代」とか「受け身世代」って言われます。
実は自分たちでは“そんなことない!!”と思ってるだけに、そう言われと気分が悪いです。
だからと言って「その指示をどうこなしていくか?」「受け身でなく能動的って、具体的にどうすればいいか?」については、よく解ってないのも事実かもしれません(苦笑)。
そのヒントになるのが、
よく言われる『スケジューリング』と言う言葉。今回は、そんなお話です……
編集部員:ナルミ 今年の春、恋タメ編集部にやってきた、入りたてホヤホヤの新入社員。 明るく積極的な性格が災い(?)して、今回この企画に大抜擢。 入社一カ月目にして、すでに編集部のマスコット的存在。 |
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編集長:エアロ酢味噌 泣く子も号泣の、恋タメ編集部の名物”鬼”編集長。 …とは言え、義理人情に厚く、面倒見も良いので、実は意外にも(?) 皆に好かれている。 曲がった事が大嫌い。 ちょっと頑固で古臭い一面も…。 |
Scene 21 午後の編集部にて…
おーい、この資料、ワードでまとめて人数分コピーしておいてくれないか!!
はーい、わかりました。んじゃ、すぐにやっておきますね♪
……… ? ? ? ?
バッ、バッ、バカモーン!!!
うわっ、何!? 今日は何の前触れもなく突然の落雷!!
……あっ、
ひょっとして引き受け方がぞんざいだったから……とか?
えっ、えっと……
大変失礼申し上げまして候、コピーやらせていただきますでございます!
まっっっったくズレとるわー!
俺はそんなことに対して怒ったのではないっ!
えっ……じゃあ何ですか? うぇーん、全然わからないよ~
ひとつ訊くが……お前は『スケジューリング』ということを考えて仕事を引き受けているか?
スケジューリング? ……
な、何ですか、それ……
はぁ、やれやれだな。
スケジューリングとは、何が一番重要なのか、優先される事項は何なのかを判断し、
スケジュールを企画・管理し、実践していくことだ
は、はぁ~……
……わかっていないな。
例えば俺だったら、今のような仕事の任され方をしたときには、現在進行中の仕事や他に片付ける予定の仕事と照らし合わせて、まずこんなことを確認する。
『急ぎですか? 何時までやればいいですか?』
『今●●の案件をやっているので、それの後でいいですか?』
『今週中であれば、××と●●同時に何とか出来そうですが、それでいいですか?』
そうして、
今すぐに処理・対応が必要な案件だったとしたらA、
緊急ではないが急ぎの案件をB、
時間のあるときに片付ければいい案件をC
などと割り振るんだ。
その上でいつやるか、どんなふうに片付けるかを決める
ほ、ほう……♪
当然Aにもっとも多く時間を割かなければいけないが、
その合間合間で効率よくBやCも片付けなければならない。
また自由に使える時間の多い日と少ない日では
当然割り振りも異なってくる。
週や月単位、場合によっては年単位でその配分を考え、
そこから逆算して毎日の仕事の内容を計画するのが、
『スケジューリング』というやつだ!!
ホェ~……わ、わかりました!(苦笑)
その返事には多少不安があるが……まぁいい。
とにかく、こんな感じでプライオリティを付けたスケジューリングが組めれば、仕事を自分で効率的に管理できるし、
意味のない残業の量も減る。
自由な時間ができれば余裕も生まれて、アイディアや画期的な発想も生まれやすいというこだな
おっ、何だか事の重大さがだんだん理解できてきました……!
――――時間ができる!? 最近何だか仕事の達成量は少ないわりに、ミョーに時間が足りない感覚があったんだよね。
それってもしかたしたらスケジューリングがヘタだったのかも……!
そうかそうか。
スケジューリングのメリットはほかにもあるぞ。
『やらされ感』や『ストレス』がぐんと減るんだ!!
自分でスケジューリングができず、
指示されたことをベルトコンベアーに乗ってきた部品を組み立てるように片付けることしかできない『指示待ち型』は、
本人は一生懸命やっているつもりでも意外と周囲の評価が低く、
『会社は俺を評価していない』とか『アイデアや企画を受け入れてくれない』などとこぼしがちだ
こっちから言わせてもらえば、そんなの当たり前なんだ!!。
指示された仕事を何も考えずにこなしているだけで、ドえらいアイディアが生まれてくるかってんだ。
いやあえて厳しく、
「アイディアだけではなく、何も生まれない!!」
と言ってやろう。
目の前にあることをひたすら一生懸命こなそうとする姿は、一見いい仕事ぶりに見えるかもしれないが、余裕も生まれなければ、こなした仕事から次につながる何が生まれることもない。
よって、成長もない!!
うわっ、キツいなぁ~。
でも、一見いい仕事ぶりに見えるっていうところがコワイですよね。
それでいいのかと思っちゃう……
――――成果よりも先に見えるのは「まじめそうにやっているかどうか」という姿だもんね。
ついつい、それで正しいのかと思ってしまうけど、優先するべきことを勘違いしてはいけないんだなぁ。
そこに気づけるかどうかがキャリアアップできるか否かの分かれ目なんだよ。
ウチの会社もそうだが、中途採用の選考基準には
意外とこの『スケジューリング力』や『プロダクトマネジメント力』が重視されるが、これでその理由がわかっただろう
たしかに与えられた仕事を黙々とこなすことしかできない中途採用って何だか頼りないですね。
だったら新人を採りますよね。
大体中途採用って、新しい分野にぐんぐん切り込んでいきたいからこそ行うんですもんね!
その通り!
お前もこれから何をどうしていきたいのかはわからんが、どこでどんな仕事をすることになっても
『スケジューリング力』と『プロダクトマネジメント力』は絶対に必要になる。
以前はビジネスマンの多くが、手帳やスケジュール表を大事にしていたが、そういうものは持っているか?
うまく使いこなせる自信があればITツールや携帯のビジネスアプリだっていいんだぞ!!
うっ……あることはあるけど、そこまで考えて使っていませんでした。
ただ漫然と予定を書き込むだけで……
よし、じゃあ今日からはスケジューリングを念頭に置いて使うようにしろよ。
ちなみにこの能力はデートや飲み会でも使えるからな
本当ですか~!? どんなふうに応用できるんですか?
飲み会は、店・メニュー内容・雰囲気・そして進行が物を言う。
さらには、参加者のメンツも重要な要素だ。
それを前もって計画し、手配し、そして現場で段取りする。
どうだ同じだろう?
あ、そうですね……!
男を見極めるときにも使えるぞ。
例えばデートの際に、今日はどこに行って何をして……
ということが相手がきちんと計画できているかどうかをちゃんとチェックしろよ
はいっ!
もちろん、計画をしてもそれを実行させられなかったり、不測の事態に遭って戸惑っているようではダメだ。
思いのほか混んでいたり、乗り物が遅れたりして、予定が狂ったり、希望していたことが出来ないということはよくある。
が、そんなのは俺に言わせればプランニングが甘いということだ
でもそれは必ずしもその人が悪いわけではないのでは…?
そりゃあ100パーセントそいつの責任だと言う気はないが、甘いと言わざるを得ないだろう。
お前だって『道路が混んでいて、目的地に着いたのが予定の2時間後』だったり、
『夕食タイムど真ん中に人気レストランに行ったら満席で1時間待ち』というような目に遭ったら、相手が全部悪くなくてもムカっとくるだろうよ
う、そ、それは……はい、たしかにムっとします。段取り悪い! って
それなんだよ!
事前に情報収集し、そこから予想を立て、移動手段なども考慮に入れ、
必要ならば予約するなどしてプランに優先順位を付けることが必要なんだよ。
もちろんすべてを予約して、オキマリ通りにヤレということではないぞ。
メインは何で、時間が押したら次に回せるサブは何なのかをあらかじめきちんと決めておけということなんだ
―――――そっかぁ、結局「段取り」の能力がモノを言うわけね! 先を見通して、
自分の思い通りになるように予定を立てていくっていう意味では同じだもんね。
なるほどっ! 何がメインで何がサブか決められず、全部こなそうとオタオタしているオトコ
……考えただけでカッコ悪いですっ!
やっぱり切るべきことはスパっと切ってほしいですよね~!
いいか!! 諸君、
着ていく洋服や髪型といった表面的なことよりも、
女性はこういうところを見ているものだぞ!
編集長が最後に画面の外に向かってシメるのも、何だか最近恒例になってきましたね!