第7回 気になる相手の心の中の「自分のポジション」3
「前回は『相手のタイプがわからない場合は彼女の周りを見て判断しろ』というところまで話したんだったな」
「はい、所長。でも思ったんですが、そんなまどろっこしいことをしていないで、ダイレクトに相手に質問をしてしまったほうが早いのではないでしょうか。さすがに『外交的・社交的タイプですか』とは聞けないですが、どんなタイプの男性が好きなのかとか、どんな付き合い方が理想なのかを尋ねたりするのはアリなんじゃないでしょうか?(照笑)」
「?! …………………………………………」
「うわっ、所長がポカンとしてる! ど、どうしたんですか所長!!」
「……お前、本当~に、本当~に、モテなかっただろう、六本松」
「そ、そんなしみじみ言わないで下さいよ!! ……確かにモテませんでしたけど」
「んなこと聞いたら引かれるに決まってるだろうが!!」 「すでにBゾーン以内に入っているとわかっている相手ならまだしも、今はその前段階、ゾーン確定の話をしているんだぞ。 相手がもし自分をCゾーン、Dゾーンに入れていたら『いきなりツッコんだことを聞いてくる気持ち悪い人』扱いされて終わりだ!」—— 右図のこんな感じになる—— 「ああああああああ!!!! そりゃそうだ! ……… KY評価まっしぐら!!」 |
「だからな、じっと観察するんだよ。
気になる女性が他の男たちとどんなふうに接しているかを知るんだ。
その接し方、付き合い方をデータとして自分の中で溜めていくことで、彼女のゾーニングの感覚を掴むことができる。さらにそれらの男と自分を比較することで、自分が彼女のゾーンのどこにいるかをイメージすることも可能になってくる」
「他の男と比較かぁ……気が重いなぁ……」
「だからお前はモテないんだよ!」
「うわぁ、また言う!! ……確かに事実ですけど」
「いいか? 比較のないところに成長はありえない! 他の男と冷静に比較すれば、ゾーン内の位置だけではなく、自分に今、何が足りていないか、逆に自分のポテンシャルは何かなど、様々なことも見えてくる。自分だけしか見えない、見ない裸の王様を好きになってくれる女なんていないぞ!!」
「う、うぅ、わかりました……」
「じゃ、続けよう。同じ仲間内やサークル内の女性なら他の友達男性と、職場の同僚の女性なら他の同僚の男性と、自分との接し方に何か違いや差はあるのか、さりげなくチェックするのだ」
「うーん、でも……」
「まだ何かあるのか、ウジウジしすぎだぞお前」
「もう何とでも言って下さい……。チェックっつったって、具体的に何をどうチェックすればいいのかわからないのですが……」
「そんなに難しく考える必要はない。それほどハイレベルな問題ではないのだ。チェックする項目は二つ。『具体的で、かつ誰にでも平等なはずの行為』に、どんな違いがあるのかに着目しろ!!」
「も、もう少し詳しく……」
「たとえば挨拶だな。朝、会ったときに、どんな顔をして挨拶をしているか。声の調子やテンションはどうか。他にもクリスマスやバレンタインでのプレゼントなど、配り方や中身などでわかる部分もあるだろう。明らかに同じ義理チョコだというのでも、親しげに渡しているのか、それとも『いつもお世話になっています』と他人行儀に渡しているのかでも、話は全然違ってくる。こういう事実を少しずつ見ていくんだよ!」
「お、おおおお……なんか、だんだんわかってきたような気がします!!」
「ではその理解をさらに深めるために、これをチェックしてもらおう」
それではここで、「チェックしておきたい相手の女性の具体的な行動」の一例を、さらに挙げてみましょう。 | |
まず大事なのは、暫定でも構いませんので、自分が相手のどのポジションにいるかを大体想定しておくことです。こうすることで比較・検討が容易かつ正確になります。たとえば、相手が外交的・社交的タイプで「普段はみんなでわいわい騒ぐが、ときどきは二人で食事や飲みに行ったりする。しかし、なかなか目立つ進展はない」という場合。自分が「広~いBゾーン」内にたくさんいる男友達の一人だと想定して、他の男性とのやりとりの様子を伺ってみましょう。そしてその観察の結果、わかった情報が以下のようなものだとします。 |
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1:自分と同じように食事やイベントに行ったりする男性がそこそこいるようだ。 2:飲み会などで、他の男性と二人きりで真剣な話をしていた 3:気軽に話している男性はたくさんいるが、二人で食事や飲みに行く男性はある程度限られているようだ 4:外交的に見えるが、あまり話をしない、もしくはしづらそうに見える男性も一部にはいるみたいだ 5:最近知り合った男が、彼女と急に仲良くしている 6:女友達に「しばらく彼氏はいらない」と言っていたらしい【観察情報から想定されるポイント】 他のBゾーンの男性と大差ない扱い(1)というところから、自分がBゾーンにいることは間違いなさそうです。 これらを総合して考えると、『自分がBゾーンにいることは間違いなく、その中でも、他の男性と比べればそこそこ優位な位置にいる。』とポジション確定につなげることできます。 さらにここから膨らませて、 そして |
「うっわー、ややこしー!! 僕、読み間違える自信あります! 自慢できることじゃないですけど(苦笑)」
「はっはっは、確かに自慢できることじゃないなぁ。いや、これは笑い話じゃないんだよ。読み間違いが引き起こした悲惨な事例だって、いくつか報告されているんだ」
「……え、そ、それは、どのような?」
「そろそろこのノリが読めているだろうが、続きは」
「次回ですね。ハイ、読めてました!」
研究員紹介
所長 チビ・デブ・ハゲ・オヤジとモテ要素は何ひとつないのに、なぜか彼女が切れたことのない謎のおっさん。女友達も多い。趣味は女性Watching |
六本松研究員 マジメ一徹の青年研究員。マジメすぎて、それがお笑いの域にまで達してしまうことも。所長に憧れて研究所入りした29歳。独身 |