カルテ2 友達の写メを送ってしまった
インターネット上でのやり取りは基本的には相手の顔が見えません。だからこそ相手の見た目を知りたいと思うものですが、自分の見た目にコンプレックスを抱いている人には困った事態になることもあるようです。
患者(進藤さん 28歳 印刷会社勤務)は、あるコミュニケーションサイトで知り合った25歳の女性とメール交換をする仲となった。
患者は普段より女性と接する機会が少なく、ましてやメールのやり取りをする相手となると皆無に等しい状況。いわゆる『免疫』とされるモノが極端に少ない人間であった。
そんな患者にとって自分と趣味・趣向が近く、やり取りも比較的スムーズに行われていたその女性とのメールは非常に楽しく、すでに生活の一部となりつつあった。
しかし、メールを始めてほぼ1ヶ月が経過しようとしていた先日、患者は決定的な過ちを犯してしまうのである。
その日、相手の女性から
そういえば、写メって送ったことないですよね~
こないだたまたま撮ったセルフ写メがすごいイイ感じだったんですよ♪
今、送っても大丈夫ですか?
・・・という内容のメールが送られてきた。
やけに説明的なメール。○○さんの顔写真が見れる!?
患者は歓喜すると共に、あまりにも突然の流れに動転した。
ここで患者の律儀な性格が裏目に出る。
患者は、
相手が写真を送ってくれると言っているのに、
こちらが送らないのは悪いのでは?
と思いこんでしまう。
相手の女性に他意は無く、ただ単に「送っても大丈夫ですか?」と聞いているだけで、「私の写メ見せるから、あなたのも見せて」というような内容は一言も言っていない。
それなのに、である。
患者がウダウダと考えている間に相手の女性から写メールが送られてくる。
「かわいい・・」
歓喜を通り越し、逆に打ちのめされる患者。
写メの中で表情をキメている女性は恐ろしいほど患者好みだったのである。
「困った・・」
患者は自分の容姿に自信が無かった。
こちらの写メも送らないとマズイが、自分の写真をそのまま送るのはもっとマズイ・・。
携帯のデータフォルダ内を高速でスクロールさせる患者。
そこでふと目に止まったのは、先日飲んだ時に撮った友人Aの写真だった。
Aは、世間一般的に『カッコイイ』というカテゴリーに分類されている人種。
「スマン」と思いつつ、その写真を添付して返信した。
すると、相手の女性の反応はどうだろうか。
キャー、カッコイイですね~(〃∇〃)
写メも交換したことですし、
今度ご飯でも一緒に食べに行きませんか!?
・・・積極的である。
かなりやってしまった風味が漂うのを感じる患者。
写メの彼女はものすごくカワイイ、ものすごく会いたい
でも自分が送った写メは自分じゃない、会うとそれがバレてしまう・・
患者の心はその葛藤の狭間で激しく揺れ動いているのである。
患者が律儀な性格だということは感じ取れる。 しかし、その律儀さと写メが送られてきた時の動揺っぷりが相まってこのような結果に陥ってしまった。
確かに、恋愛する上で多少の嘘は必要かもしれない。
しかし、いくら相手に対する印象を良くしたかったとはいえ、自分の手に負えない嘘は身を滅ぼすだけ。今回の症状はその典型的なケースだろう。
写メを偽って送ってしまったこと。
これはどう考えても取り返しがつきません。間違えました、では済まない話です。
素直に本当のことを打ち明けるのが誠実な対応と言えるでしょう。
しかし、どうしても嫌われたくないというのであれば友人のAさんに代わりに会いに行ってもらうのも手かもしれません。
あなたは2人が仲良くなった後に『Aの親友』という形で紹介してもらうのです。
ただしこの方法は必然的にそのAさんの『おこぼれにあずかる』という形となります。
また、彼女はAさんの写メを見て会う気になったことから、
彼女と友人がくっついてしまう。
という可能性はかなり高いでしょう。 その覚悟ができたうえで、
気長にチャンスを伺うのであれば試してみる価値はあるかもしれません。
今後の対処法を模索する上で参考となりそうな書籍がありました。
処方しておきますので、1日1項ずつ服用してください。
『免疫力』が養われる・・・、かもしれません