講座5 『聞く』 と 『聴く』
『恋愛・就活』両方に役立つコミュニケーション力UP 講座5回目は
聞くと聴くの違いについて
◆『聞く』と『聴く』◆
前々回、「意思の疎通」は、会話する・話すだけではない、表情・声質・ゼスチャーなどを交えて全てを持って伝わると言い、前回は何も話さない「意思の疎通もある」と書いた。
全く真逆のように感じるこの二つだが、
共通するのは『話す』『会話する』と言った具体的な行為だけではなく、
その場で見聞きしたもの全ての判断から、『最適な伝え方』を選んでいる、と言うことだ。
気性の激しいサッカーの外国人監督も、ニュース討論で持論を力説する専門家も、いい感じの販売員も、みな同じことが言える。そう、漢字にすると「答える」ではなく「応える」である。
では、相手の意思を受け取る為には…………..、良く言うのが『聞くこと』。
『モテる男は聞き上手』とも言われるが、本当にただ聞いていれば、相手の意思が解るのだろうか?
ちゃんと話を聞いて答えたつもりが、うまくコミュニケーションできなかったり、空気読めないレッテル貼られたり。そういうことも多々ある。
その原因は単に相手の言うことを「聞いている」だけだからだ。
こちらの意思を伝えたり返したりする「答える」が、本当は「応える」であるのならば、
相手の意思をくみ取ろうとする「聞く」は、本当は「聴く」である。
「聴く」とは?
【聞く】 音を耳で感じ取る。自然に耳に入ってくる。聞いて知る。
【聴く】 聞こうとして聞く。注意してよく聞く。「聴聞」「傾聴」
※更にもうひとつ尋問や質問して答えを求める【訊く】もある。
『日本国語大辞典』よりニュアンスで言うと、
『聞く』=hear=自然に聞こえる
『聴く』=listen=意識して聴く
『訊く』=ask=誰かに質問する
「聴く」と言うことが、何となくおわかりだろうか?
さらに、『聴く』の聴と言う漢字。皆さんに馴染みがあるのが「事情聴取」という言葉。
そう、刑事ドラマなどで事件の取り調べや現場近隣を情報を求めて回る時に使う言葉だ。
刑事達は単に質問するのではなく、
答えた相手の表情や目線、顔色、或いは声のトーンまで注意を払い、嘘か本当かを嗅ぎ分けたりする。
それが『聴く』である。
コミュ力UPの為の「意思の疎通」は、『聞く・話す』ではなく『聴く・応える』で成り立つのである。
そう考えると、皆さんの周りにもいるだろう『空気読めないヤツ』の共通点が解るはずだ。
彼らは、
『聞いたことには答える』が、
『こちらのことを聴こうとしないし、それを踏まえて、ちゃんと応えようとしない』のだ。
ちゃんと相手のことを注意深く聴くこと、
そして、それに対し口だけではなく、全てで『応える』
これが、ちゃんとした意思の疎通のの基本だと言える。
是非一度『聞く』と『聴く』の違いを意識して、人と接してみるといい』
そうすれば『言いたいことが、よーく理解できるようになる』はずだ。
今回はここまで!!
編集長 今日の一言
「親しい友達の相談事は、思わず聴いてしまうから応えられる。でも合コン相手の女の子にはどうなの?」